みなさまこんにちは。
悲しいお知らせです。
津軽系 嶋津誠一工人が2025年3月2日(日)が老衰のためお亡くなりになりました。
今年の年明け2月頃に、電話がかかってきてお話ししたのが最後で、ヤマダを含めて周辺の関係者など、亡くなったのを知ったのが6月に入ってからでした。
2月頃に嶋津さんが電話くれた時、いつも通りの元気な口調で世間話などをしつつ、
「今年、大鰐工人達を集めたイベント開催したいから嶋津さんも来ないかな(笑)みんな高齢になってきて中々集まってイベント開催とか出来なくなってくる前に何とか集まって開催したくて」とお誘いした所、
「おぉ、いいばって(良いけれども)、息子にもうさすがに車は運転するなって言われでよ(笑)」と仰っており、
「さすがにそうでしょ(笑)送り迎えするようにするし、来たら全部こっちで上手くやるから座って喋ってるだけでもいいから(笑)たぶん来れば嶋津さんの作品も欲しがる人来て作品買っていってくれる人いると思うよ♪」
「もうカラダにガタが来て待ったけどよ(笑)この間も入院したりしてたんだじゃ、カラダの調子みでだばって、行けたら行くはんでこれからも何とか面倒見て、よろしく頼みしじゃ♪」
そんな会話をしており、イベント参加についても前向きに考えてくれておりました。
その後、しばらく連絡取っておらず、春頃に一度電話したのですが、電話が繋がらずそのままになっており、最近、たまたまお客さんからの問い合わせで嶋津さんに連絡を取った関係者がおり、家に電話したところ息子さんから亡くなった事伺いました。
職人でありつつ、商売人であり・・・
90歳を超えても、大きなトラックを運転して颯爽と現れ、
会話に入る隙間を探すのが大変なマシンガントークの持ち主。
が、ロクロの前に座ると一言も喋らず、黙々と木地挽きをし続ける。
90歳を超えても、何と言うかバイタリティー溢れていた嶋津さん。
そんな嶋津さんに1つ謝りたいことが。
嶋津さんや同じく90歳を超えても元気に製作活動中だった故 五十嵐嘉行工人。
90歳を超えても、頑張り続けるユニークでカッコよい工人さん達を紹介したいと思い、2023年津軽こけし館に自分が在職した時に開催した
嶋津さんや五十嵐さんにインタビューをしつつ展示をしてあげて、嶋津さんは住んでいる所も近いので来やすいだろうけど、その時の4月のイベントにどうにか五十嵐さん本人も山形から来てもらって現地参加出来ないか弟子の橋本工人や稲田工人、五十嵐さんの家族にも協力してもらい実現を目指したのですが、インタビューを取る数日前に病に倒れてインタンビューも出来なくなり、現地にももちろん来れ無くなり。。。。その後の10月に五十嵐工人はお亡くなりになってしまいました。
そして、嶋津さんも90代半ばになり、他の大鰐系のベテラン工人さん達も70代、80代の工人さんが多くなってきて、「嶋津さんや、今さん、健三さん、高齢になってきて中々みんなで集まる機会があっても、参加しずらくなってくるだろうから元気なうちにみんなで集まれるイベントやりたいよね」そんな事をヤマダや仲の良い工人さんの中で話しておりました。
ヤマダ、結構昔から心がけていることが、
「思い付いたらすぐ行動」「早くやってみる」
そんな事を心掛けており、それなりに行動力は我ながらある方だと思っておりますが、まだまだで。。。
大鰐系工人を集めたイベント開催。
嶋津さんにも来てもらいたかったし、本人からも参加する意思聞いていたのに間に合いませんでした。
嶋津さんごめんなさい。

2023年の1月か2月頃、嶋津さんのお宅に伺ってインタビューをしたときの写真。
つい先日、お線香をあげにお宅に伺い、息子さんにQ5Q2企画を再度展示したい、嶋津さんの作品類、嶋津さんも参加前向きに言ってくれていた10月のイベントに合わせて販売するつもりとお話したら、嶋津さんとそっくりで似た口調で
「おぉ、どんどんやってくれ~(笑)」と快くOK頂きました。
7月も下旬になり、10月が近づいてくるにつれて、自分やtsuN'agaruに問い合わせで、全国伝統こけし工人フェスティバルは開催するの?とよく聞いてきたりする方がおりますが、今現在、自分は津軽こけし館の人ではないので、はっきりした事は言えませんが、開催する話しは自分達は聞いておりません。
ですが、津軽こけしプロジェクトの方で10月の第3週の土日は「津軽のイベント」と思っているこけしファンの皆様のために、こけしイベント開催したいと思っております。
それって全国伝統こけし工人フェスティバルなのか?と聞かれますが、違うと思います。主催も違うし、規模も違いますので。。。。
が、自分はこけしファンの人達が楽しんでくれて、各地から集まった工人さん達も工人同士での交流を楽しみ、やっている自分達も思い出に残るあのイベントを目指して開催するつもりです!
まだまだ歴史あるあのイベントと同等とはいかないかもしれませんが、自分で長年携わって作ってきたものを、いつか上回るイベント開催出来るように津軽こけしプロジェクト/こけし工房tsuN'agaruでの活動頑張っていきたいと思ってます!
嶋津さんが亡くなったと聞いた数日後、朝ドラで印象深いセリフを聞き、
聞いた時、夫婦そろってそのセリフを繰り返し呟いてしまいました。
自分の目で見極め、自分の足で立ち、全力で走れ
絶望に追いつかれない速さでー
ー嶋津さん、改めて嶋津さんの半分程度しか生きてないのでまだまだ未熟でスイマセン。
もっと早く、後悔する前に駆け抜けなきゃ!
「山田さん、アンタ来てからこけし館良くなった、これからも何とか面倒見てよろしく頼みしじゃ(笑)」
何度か嶋津さんに言われたそんな事、忘れる事はないけれども、事あるごとに思い出しながらこれからも頑張ります!
合掌